テクテクあるくわVol 1掲載店その1

沼津駅~御成橋エリア

伊太楼

沼津駅北口に少しお高そうな外観をした一軒のお店がある。
沼津市民のソウルフードと言えば、あんかけパスタ。この伊太楼という店は、そのあんかけパスタをがっつりと食べられるお店だ。
綺麗で洒落なBGMがかかる店内で、あんかけパスタの他にも、イタリアンのサイドメニューや、多数種類のピザを味わえるのが色んな層のお客さんが来る特徴。

メニューを開くと、あまり見慣れない名前がちらほら……でもご安心。
このお店はどのプレートにどんな具を使っているかがすべて載っている、わかりやすいので注文しやすいという誰にでも親切なメニューだ。
お薦めはレバーソテーを使ったカルーソ、そして子供に大人気の料理ハンバーグのプレートだ。
何度か通ったならば、オリジナルのプレートを作るべく、トッピングを活用しよう。
貴方だけのオリジナリティあふれるあんかけパスタが完成する!
パスタがもっと欲しい?そんなあなたには麵増量ももちろん完備。
大盛り、特盛り、特々盛りの三段階!特々盛りとなると大体二倍以上の麺が増量されるぞ!

お酒も飲みたい?そんなあなたにもワインフルボトルのメニューが!
どんなワインがどんな特徴かまでしっかり明記されているのでその時の気分や、注文に合わせたワインを飲むといいだろう。

ランチタイムに行くのもお薦め!なんと、平日の14:00までソフトドリンクが半額!?
お仕事のお昼休みにおなかを減らしたサラリーマンなどに大変優しい。

お店の外装で臆することなかれ、中は大変誰でも変わらない味を楽しめる、よき空間が広がっているのだから。

営業時間
11:00~21:00

定休日
火曜日

お問い合わせ
055-921-7292

 

千楽/千楽北口

千楽というと、沼津に住む地元住民の方々にとって思い出深い老舗のハヤシライスを提供し続けてくれる、思い出のお店だ。

千本浜に最初開店したこのお店は、八十年前から自慢のハヤシライスを提供し続けている。
自慢のハヤシライスだけでなく、もう一つの看板商品であるカツ丼も大変ボリューミー。
食べたい盛りの若者たちからみても、そのボリュームは圧巻の一言に尽きるのではないだろうか?

ところ変わって沼津駅北口方面に開店している千楽北口店。
こちらは昭和の54年ごろに、『千楽本店から独立した味』として営業を開始した。
北口には当時ビルが少なかったが、今ではビルも大変多くなり、サラリーマンのお客が多く増えたという。
北口店のお薦めはハヤシライス以外にも、ロースカツ丼の上がある。
もちろん並もあるが、上だと肉の質、厚さも違うため、驚く人が多いのだとか。
本店にも負けないボリュームにも、ご注目あれ。

ちなみに千楽という店はこのように繋がりがあるのは見てわかっていただけるだろう。
これを読んでいる方の中には「お店仲ってどうなの?」と、考える方もいるに違いない。
本店の代表者は『兄弟姉妹仲がいいのが一番だよ』と、今でも親戚付き合いが継続していることを朗らかな笑顔で話してくれた。
北口の代表者は『駅を挟んでお客の取り合いなんて話は考えてもなかったよ』と、お客の好みが千差万別であることを前提に、両方好きでいてくれても全然良いことだと語った。
客によっての好みを良しとし、気に入った店に通い続け、千楽というお店そのものを愛してくれることを望んでいるようにも見えた。

本店の方は『商売はとても面白い。楽しいし、だからこそ達成感も強い』と、最期まで商売人でありたいと語ってくれた。

北口の方は『お客さんの要望で段々と裏メニューができてくる。忙しい時を避けてくれれば相談には応じたい』と、お客の好みに合わせた品の提供に余念を欠かさないことを語ってくれた。

お店が分かれても『それもまた道』と受け入れ、応援するその姿勢こそが、千楽というお店が長続きした一番の秘訣なのではないだろうか、そう感じさせるお店であった。

千楽本店
営業時間:11:00~14:30/17:00~20:00
定休日:火・第一&第三水曜日
TEL:055-962-1946
住所:沼津市下本町20

千楽北口店
営業時間
平日:11:00~14:00/17:00~20:30
休日:11:00~14:30/17:00~20:30
定休日:水・第一&第三木曜日
TEL:055-921-1114
住所:沼津市高島町5-16

 

どんぐり

桶に乗った品物が水に流れてくるという『和』を感じさせてくれるこのお店は、昭和五十一年の創業からずっとこの水を流すシステムを続けている。
店主は埼玉県の大宮にある、このシステムで特許もとっているというとあるお店に出向き、リスペクトをしたのだという。
他にも多くのお店がこのシステムを採用していたらしいが……少なくとも、現在静岡県でこの様子を見ることができるのは、ここだけだろう。
なお、3.11の地震の際には揺れで水が大きく零れたほど、ここではたくさんの水が使われている。

店内には店主の趣味で集めているレコード、ジュークボックス、レトロゲームの数々が飾られていて、多くの人々の目を引いている。
ここは外国人にも人気のお店なのだが――上記の数々よりも、東海道五十三次の絵に多くの外国人が歓喜するのだという。そんなお客が、桶の流れる様子を動画に撮影し、投稿したところ多くの同国の人から反響もあったらしい。
海外からのお客が増えたことで、和の内装ながらもトイレを洋式へと改装し、食券販売機の上に英語で書かれたメニューも置かれている。

そんなどんぐりで味わうならばお茶漬け、そしてあんみつだろう。
お茶漬けの出汁は地元でとれたサバとカツオから丁寧に取っている、繊細かつ豪華な香りが特徴だ。

人気が高く、認知度も高いゆえに数々のテレビや雑誌にも取り上げられ、芸能人も多く来ているのだが――なんと、2016年の二月ごろにはAqoursの声優たちも訪れたのだという。
店主がこのことに気付いたのは夏ごろ、狩野川花火大会後で、最近賑わっているラブライブサンシャインって何だろう。と調べたところ、気づいたのだそう。

ネットの書き込みではね、『どんぐりは昔からのお客を大事にしてるからアニメでの登場を断った』って書かれてるんですがね、全然そんな覚えもないどころか、オファーさえも来てないですよ。出てみたいなぁって思うんですがね。

と笑いながらも、既に登場している聖地を少しばかり羨ましがっていた店主。
過去にフィギュアを携えて来店したファンに向けて『桶で流すかい?』と、奨めたこともあるらしい。
桶で流した動画などは、動画サイトに公開されているので是非探してみてほしい。
このお店は皆が思っている以上に、様々な層の客へと理解を示している。

営業時間
11:00~19:00

定休日
水曜日

お問い合わせ
055-951-1777

 

中央亭

創業してから70年も地元の人々に愛されてきた餃子のお店。それが中央亭だ。
ここの餃子は支店も、姉妹店も、のれんを分け合ったお店もない。ここだけの完全なオリジナル。
日本の餃子としてメジャーな焼き餃子と、中国の餃子としてメジャーな水餃子の中間を行く、焼いてからゆでるという特別な餃子。
創業のころに今の店主の祖父母が考案した皮・餡・こだわりの形は連日求める人たちで長蛇の列が出来上がる。
気づけば今の中央亭になる前のころをよく知る人だけではなく、今の店主が子供のころをよく知っている人まで、親子四代に渡ってその味を楽しみに来るお客も多い。

「昔まだ幼かった子が大人になっても、結婚しても家族を連れてきてくれて、お客さんの成長を見ている気がする」

と、店主は語る。
また、ここ数年でメディアの紹介も増え、新規のお客さんも多くなったそうだ。

「芸能人の方が偶然食べに来てくれたり、紹介された雑誌を見て来てくれるの」
「テレビ放送の後、福岡とかから夜行でわざわざ並びに来てくれるお客さんもいた」

と、様々なお客さんについて語る店主の顔は、とてもまぶしく見えた。

老若男女あらゆる層に人気の中央亭の餃子、貴方も並んで一度召し上がってはいかがだろうか?

営業時間
店内飲食 11:00~完売まで(平均13:00~13:30頃には完売)
予約受付 9:00~18:00(先の日の予約もOK)
予約受け取り 11:00~18:00

定休日
月曜・第三週の月火
正月・八月は不定休

お問い合わせ
055-962-4420

 

桃屋

お昼時、新仲見世商店街を抜け、あげつち商店街へと入ったところで多くの人が並んでいる光景を見ることができる。
皆が求めているのはこの『桃屋の総菜サンド』である。
元々百年前に肉屋として開いていて、今から六十年ほど前に今のお店として誕生した。

製作者が元々映画好きで、映画を見る際に「パンと総菜を一緒に食べたほうが楽だな」という、サンドウィッチにも似た発想で生まれたのが、人気の総菜パン。
桃屋の特徴と言えば甘いドロッとしたタレだが、これはここオリジナル。
バターなど様々なアクセントを試したそうだが、一番よく合うのがタレだったという。

親子三代長く人々に愛されている自慢の味、優しい美味しさを味わってみてはいかがだろうか?

TEL:055-962-7292
住所:沼津市町方町5
定休日:水曜
営業:10:00~完売まで

ダイヤコーヒー

永代橋の十字路を駅側から見て右側に曲がり、まっすぐと進んだ先左手に見えるのがダイヤコーヒーというお店。
名前が『ダイヤ』とあるだけあって、お店には黒澤ダイヤのポスターなど飾られている様子が店外からも見ることができる。

70年前に、先代が三枚橋の図書館付近に開店したお店が始まり。
六十年前に永代橋付近で三十年間お店を続け、その後三十年前に今の場所にお店が立ったという。

七十年と長い期間お店が続いているだけあって、沼津の街並みの栄枯盛衰を見てきたダイヤコーヒー。
今では核家族化によって寂しい想いをする定年後の人たちが交流を求めに来る店になったという。
『来易く来れて、そして気軽に話せるところ』であると、マスターは語る。

また、今ではラブライブ!サンシャイン!!の影響で、今まで家の中にいた若い人たちが外に出てくるようになり
『減っていた若い人たちとの交流が増えた』と、マスターは大変喜んでいた。

ホットコーヒーながらも熱すぎず、あたたかなマスターの元で、訪れる方々とのひと時に興じてもよいだろう。

営業時間
10:00~17:00
※お客さんが訪れると営業時間外でも開店してくれるとのこと。
不定休

沼津市出口町339-1
TEL:055-962-3869